野尻高原大学村 憲章

 前 文

 豊かな自然と静寂な環境のもとで心身の静養を図り、思索を楽しむ「別天地」を求めて、有志の人々が地元の協力をえつつ大学村をひらいて30年がたち、創設の時代は遠くなり、村民は新しい世代に変わりつつあります。私たちはこの天地が幾世代にもわたって存続することを願って憲章を定め、大学村本来の姿を維持する決意をここに表明します。

 

第1章

 大学村の構成員は世代とともに変っても、この村が創設された当初の目的は堅持されなければならない。そのため、村民は豊かな人間関係を結び、親睦をはかるとともに、静寂な環境を保ち、他人に迷惑をかけないよう、設けられた村内の規則や申し合わせはこれを進んで遵守する。

 

第2章

 豊かに残る村の自然は村民に安らぎをもたらし、大学村の存続に欠くことのできない基盤となっている。自然はひとたび破壊されると元に戻らないことを銘記し、村民は村の自然をかけがえのない貴重な共通の財産とし、世代をこえて保全してゆく。

 

第3章

 大学村の運営は財政を含めて自主的に行われ、かつ、公開されたものである。毎年の基本方針は村民総会で決定される。村民はそれぞれ自発的に運営に参加する。  

 

1995(平成7)年8月10日

          野尻高原大学村村民総会